初めて八丈島を訪れたのは9年前で、23代の引退式だった。
僕は大学1年生で、その年の全ての体験が真新しくて衝撃的で、そんな1年が終わろうとしていたときだった。
そう、僕はサークルにどっぷりと浸かっていて、それゆえ幹部代が交代するこの八丈合宿こそが1年の終わりだった。
それから2年前まで、毎年この時期に八丈島を訪れていた。
でも
2年前にふと、もうこの合宿に来ることはないだろうと思った。
そうしなければならない理由はどこにもなかった。
でも当時、そうすることはとても自然なことのように思えた。
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年が経つ度に、サークルとの関わり方は当たり前のように変化していた。
どんなにやんちゃなプレーヤーでも年齢を重ねればベテランと呼ばれ、いつの間にかチームの中をまとめる役割になり、そしていつかは引退していくようなものだ。
メンバーの中で一番学年が下で、何をするにも先輩についていったときもあったし、自分が幹事長としてメンバーを統率する立場にいたときもあった。
OBになってからも、OBの出欠を取りまとめるような立場にあったこともあったし、引退式で「OBOGからの言葉」を言うこともあった。
それでも僕の変化はとてもゆっくりだったのかもしれない。
気づけば2年前の時点で、僕より先輩は誰も八丈島に来ていなかった。
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ついこの前まで、今の1・2年生の名前は一人もわからなかったし、3年生だってちょっとあやしかった。
八丈島に行く直前まで職場の飲み会で、帰ってきた次の日は深夜残業が既に確定的だった。
それでも往復船で2年ぶりに八丈島を訪れたのは、年齢は自分より上だけれども学年は2つ下の後輩が「行きましょうよ」と誘ってくれたからだ。
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9年前にここにいたのは僕だけで、
そのときここにいた人はいま誰もここにいなくて、
そのときに9年後ここにくるなんて思いもしなかった人がここにいる。
それなのに、引退式の進行やそこで話される言葉は、9年前とほとんど変わらないように見える。
3年生が座る場所も、2年生が座る場所も、1年生が座る場所も、OB・OGが座る場所も9年前と同じだ。
9年前にできた酒相のポジションは今年で10代目となる。
9年前を思い出す。
まだ思い出せる。
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あの頃とても簡単だったことが、今ではとても難しかったり。
あのときの幸せと、今の幸せが違ったり。
そういうことがいろいろあるんだろうけれど、また行きたいなと思った、みんなで。
posted by zzozzo at 15:11
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